レイチェル・カーソン北海道の会

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沈黙の春と原子力・東京新聞2012_10_21

沈黙の春と原子力・東京新聞2012_10_21

「東京新聞社説 2012年 10月21日

http://www.tokyo-np.co.jp/image/head_logo.gif

【社説】
週のはじめに考える 「沈黙の春」と原子力

2012年10月21日

先日、農協が原発と農業は共存できないと宣言しました。
それは農業に限らないでしょう。私たちは自然なくして生きられず、共に暮らしているのです
自然環境について言えば、今年は、あのアメリカの海洋生物学者レイチェル・カーソンが「沈黙の春」を出版してからちょうど五十年になります。

その本は述べます。…食料増産の中で農薬が大量に使われ、鳥や虫などが死に、春は黙りこくってしまった、と。

◆巻き起こった大論争
誤解のないように説明をしますと、彼女は農薬一切の使用禁止を言ったのではありませんその毒性、生命体に対する極めて強い影響力について、農民、国民によく知らせないまま使わせているのはおかしい、と言ったのです。アメリカでは大論争を巻き起こしました。農薬散布を勧めていた政府や、農薬を製造する化学工業界などが強い圧力をかけました。同調する学者もいました。「殺虫剤の使用をやめたら害虫の支配する暗黒の時代がやってくる」と。

当時のケネディ大統領は、大統領科学諮問委員会に農業委員会を特に設け調べると約束しました。その調査の結果、委員会は、カーソンの告発が出るまで、国民は農薬の毒性を知らされていないことが明確になった、と報告したのです。
悪い情報も開示せよ、と求めたのです。よい効能ばかりを聞かされてきたアメリカ国民は、やっと危険性を知らされるわけです。
半世紀も前のことですが、それが今の原発問題と、何と似ていることか、また似ていないことか。
似ているのは、国民が危険性をよく知らされなかったこと。それが政府や業界、御用学者らによっておそらくは覆い隠されてきたこと。似ていないこととは、悪い情報の開示が日本ではなお不十分だと思われることです。
◆国を内から滅ぼすもの
国が運転の許認可をしている以上、国民にはその良い面と悪い面を知る権利があります。
また、政府が十分だと見なしても、国民の大方が不十分と考えれば、それは十分ではないのです。政治家は説明責任という言葉をよく口にしますが、軽々に使われては困ります。それは悪い情報も開示した上で、論理的に相手に通じなければなりません。

カーソンに話を戻せば、「沈黙の春」出版のずっと前、一九五三年八月、彼女の投書がリーダーズ・ダイジェストに載りました。
訴えはこうでした。
「…自然界の真の富は、土壌、水、森林、鉱物、野生生物等、この大地の恵みの中にあります。将来の世代のためにこれらを確実に保存しなければならず、利用するには、広範囲の調査に基づく緻密な計画を立てねばならない。これらのものの管理は政治の問題とは全くちがったものなのです」(ポール・ブルックス著「レイチェル・カーソン」新潮社より)

それは工業化社会へ急速に向かうアメリカ、また世界への警告でした。
投書は、また彼女の元上司を解雇する非を指摘します。
当時の大統領は、共和党に担ぎ出されたアイゼンハワー。彼は防衛産業に強くGM社長のウィルソンを国防長官に、国際派の弁護士ダレスを国務長官に任命するなど財界、民間人を登用(この時期に軍産複合体制が確立)。
その中でクビを切られたのが、キャリア三十五年、人望篤(あつ)く公共の自然の収奪に断固反対してきた魚類野生生物局長アルバート・デイ氏。クビを切ったのはビジネス界から来た内務長官。

投書はこう結ばれていました。
「自然保護の問題は国家の死活にかかわります。政治(政略)的考えの行政官は資源の乱用と破壊の暗黒時代に引き戻す。国防に熱心な一方、内側から国を滅ぼすものに無関心ではいられない」
内側から国を滅ぼすとは、何と厳しい警告でしょう。しかし彼女の学者としての真剣さがそう言わせるのです。

◆告発から半世紀を経て
同じように、福島原発事故を経験、また見聞した農業従事者らは思わざるをえないでしょう。都市生活者が恐れるべきは、その体感のなさかもしれません。農協の将来的な脱原発宣言とは、そういう意味合いを日本に与えています。

殺虫剤の代表格DDTは大多数の国で使用禁止になりました。他方、原発事故で降る放射性物質は自然をひどく、かつ長く汚染し、核のごみは半永久的に残ります。
「沈黙の春」の告発から半世紀。その教示を、私たちはずいぶん学んできましたが、まだ学びきれていないものもあります。それは核のもたらす汚染であり、カーソンなら国を内側から滅ぼすもの、というかもしれません。」

>> <東京新聞社説(平成2012年10月21日.doc>

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  1. 2013/10/25(金) 06:45:04|
  2. 資料
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 レイチェル・カーソン「失われた森」の学習会のご案内10月24日(木) 18:15~

 2011年3月11日の大地震と津波による大震災の重大な影響は現在も継続しており、また福島第一原子力発電所事故は、膨大な量の放射性物質の放出を伴い、その後も収束することなく、長期にわたる放射能汚染の深刻な被害と重大な影響が続いております。

放射性元素で強く汚染された水「汚染水」、汚染された地下水の流出も続いています。
 放射性物質による汚染水の流出を止めるための、日本の英知、世界の英知を集めての、本格的な対策が本当に急がれています。

2013年9月7日のIOC総会での安倍首相の発言、「状況はコントロールされている」「汚染水の影響は原発の港湾内で完全にブロックされている」には、重大な間違いがあるとの批判が国の内外から出ています。


 レイチェル・カーソン「失われた森」の学習会のご案内を申し上げます。
 時間帯は、夜 午後6時15分からの開会ということです。どうぞごりゅういください。

10月24日(木) 18:15~20:50 北海道大学遠友学舎(札幌市北区民センター:北18条西7丁目)
「失われた森」(レイチェル・カーソン遺稿集、集英社文庫)
 第2部 第14項「ディ氏の解任」        
 解説 沼田 勇美 氏

 書かれた当時のアメリカの時代背景についてのご紹介もまじえて、また、「失われた森」の編集者のリンダ・リアによる原書もたどりつつ詳しい解説をしていただけるものと、楽しみです。

皆様のご参加をお待ちいたします。

 前回の9月26日(木)は、テキスト:レイチェル・カーソン著「失われた森」(集英文庫)
 第2部12「受賞の言葉」、13「自然を描く意図」について、関根達夫氏が詳しい解説をしてくださいました。
レイチェル・カーソンが科学と文学とを別々に考えるのではなく、生命の尊重こそを基調にして、地球史のなかで育まれた生命、環境と相互に関係し合う中での生態系の進化を、豊かな感性をもって科学し、さらに文学として著作で表現したこと、また科学を、その内容を多くの人々に解りやすくし、大いに普及することの大切さなど、あらためて深く学ぶ機会となりました。準備された関根氏に感謝いたします。

 当日は、来年度のレイチェル・カーソン生誕107年の集いの準備など、2015年3月ころまでの、予定などを話し合いました。

毎月、第4木曜日を中心に、「失われた森」の学習を継続しつつも、時々に、シンポジウム、あるいはお聞きしたい方の講演など、皆様のご希望をいれて、今後決めて行こうという事を確認いたしました。レイチェル・カーソン生誕107年の集いは2014年5月22日(木)を一案として予定しました。

 皆様のご健康とご活躍を祈念申し上げます。敬具

                             近藤 務
  1. 2013/10/21(月) 19:29:40|
  2. 予定
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第2部 第14項「ディ氏の解任」

10月24日(木) 18:15~20:50 北海道大学遠友学舎(札幌市北区民センター:北18条西7丁目)
「失われた森」(レイチェル・カーソン遺稿集、集英社文庫)
 第2部 第14項「ディ氏の解任」        
 解説 沼田 勇美 氏

 書かれた当時のアメリカの時代背景についてのご紹介もまじえて、また、
「失われた森」の編集者のリンダ・リアによる原書もたどりつつ詳しい解説をしていただけるものと、楽しみです。

レイチェル・カーソン北海道の会の皆様
学習会ご参加の皆様
日頃お力添えをいただいている皆様

 秋らしい気候になってまいりました。
皆様、お元気でご活躍のことと存じます。

 2011年3月11日の大地震と津波による大震災の重大な影響は現在も継続
しており、
また福島第一原子力発電所事故は、膨大な量の放射性物質の放出を伴い、その後
も収束することなく、
長期にわたる放射能汚染の深刻な被害と重大な影響が続いております。
放射性元素で強く汚染された水「汚染水」、汚染された地下水の流出も続いてい
ます。
 放射性物質による汚染水の流出を止めるための、
日本の英知、世界の英知を集めての、本格的な対策が本当に急がれています。
2013年9月7日のIOC総会での安倍首相の発言、「状況はコントロールさ
れている」
「汚染水の影響は原発の港湾内で完全にブロックされている」には、
重大な間違いがあるとの批判が国の内外から出ています。


 レイチェル・カーソン「失われた森」の学習会のご案内を申し上げます。
 時間帯は、夜 午後6時15分からの開会ということです。どうぞごりゅうい
ください。

皆様のご参加をお待ちいたします。

 前回の9月26日(木)は、テキスト:レイチェル・カーソン著「失われた森」(集英文庫)
 第2部12「受賞の言葉」、13「自然を描く意図」について、関根達夫氏が詳しい解説をしてくださいました。
レイチェル・カーソンが科学と文学とを別々に考えるのではなく、生命の尊重こそを基調にして、
地球史のなかで育まれた生命、環境と相互に関係し合う中での生態系の進化を、
豊かな感性をもって科学し、さらに文学として著作で表現したこと、
また科学を、その内容を多くの人々に解りやすくし、大いに普及することの大切さなど、あらためて深く学ぶ機会となりました。
準備された関根氏に感謝いたします。
 当日は、来年度のレイチェル・カーソン生誕107年の集いの準備など、2015年3月ころまでの、予定などを話し合いました。
毎月、第4木曜日を中心に、「失われた森」の学習を継続しつつも、
時々に、シンポジウム、あるいはお聞きしたい方の講演など、皆様のご希望をいれて、今後決めて行こうという事を確認いたしました。
レイチェル・カーソン生誕107年の集いは2014年5月22日(木)を一案として予定しました。


9月26日 (木) 14:00~20:50
「失われた森」第2部12「受賞の言葉」13「自然を描く意図」 関根 達夫 氏

10月24日(木) 18:15~20:50 「
失われた森」 第2部 第14項「ディ氏の解任」         沼田 勇美 氏

11月28日(木) 14:00~20:50
「失われた森」第2部15項『われらをめぐる海』第2版の序文」 小島 尚三 氏

12月12日(木) 14:00~20:50
「失われた森」第3部 第16項「たえず変貌するわれらの海辺」 近藤 務 氏

近藤 務
E-Mail:j59e6t@bma.biglobe.ne.jp
TEL:011-375-3454 北広島市西の里東2-11-22
  1. 2013/10/04(金) 12:45:44|
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